スコットランド旅行記2005
2005年 5月 3日(火)〜
2005年 5月 3日(火)
今年の旅はアイラ島とロンドン。どちらも訪れるのは4回目になるのですが今までに行けなかった所に行ってみたいと思います。
日本からまずロンドン・ヒースロー空港まで飛んで、国内線に乗り換えてグラスゴーへ。アイラ島に空路で入るにはグラスゴーからしかフライトがないのです。 翌朝早い時間のフライトなので空港そばのホテルにチェックイン。
長旅で疲れた体を引きずって町に繰り出します。目指すは老舗のパブ、ホース・シュー・イン。ちょうどサッカーのチャンピオンズ・リーグの試合があったので店内のお客さんはみんなテレビに釘付けになっています。それにしても、大きな店内のどこにいても見れるように10台位のテレビが設置されています。試合はイングランドのチームのものだったので皆淡々とした様子でした。
The Horse Shoe Inn
このパブの2階はカラオケ屋になっており、以前グラスゴー出身の英会話の先生によると皆で歌の採点をしあうようなシリアスなカラオケ屋だそうです。(シリアスなカラオケっていったい...。)一度行ってみたい様な気もするのですが、今回はパス。
パブを後にして、近くのスペイン料理屋で軽く食事をして今日のところは宿に戻ります。
2005年 5月 4日(水)
目を覚ますと見事な快晴。アイラ島へのフライトにはもってこいの天気です。はやる気持ちを押さえつつ、まだ軽いスーツケースを転がして空港に向かいます。チェックインを済ませて搭乗ゲートに進むとそこには日本人の先客が一人いらっしゃいました。やはり、モルト好きはアイラに集うんでしょうね。
轟音を発しながらプロペラ機が飛び立ち、西へ向かいます。ロッホ・ローモンド(ローモンド湖)をかすめてから本土を離れるとすぐにジュラ島が見えてきます。機上からもはっきりとパップス・オブ・ジュラ(ジュラの山々、俗に乳房山)が確認できます。
ジュラ島 パップス・オブ・ジュラ
ジュラを過ぎるとすぐ、眼下にアイラ島が見えてきます。な〜んにもない荒涼とした大地の海岸線に白い建物が並んでいるのが確認できます。アイラ島南岸に建つ蒸留所が東から順にアードベッグ、ラガヴーリン、ラフロイグと白い壁に大きく書かれた蒸留所名とともに機上からもはっきりと見ることが出来るのです。(これを見るためには飛行機の右側の席を確保することが条件。)「いよいよアイラに来たんだ!」と胸が高鳴ります。
ラガヴーリン蒸留所 ラフロイグ蒸留所
3つの蒸留所を過ぎると西側の海岸線に沿って北上し、すぐ着陸、となるはずなのですが、今回はさらに北上をつづけてブルィックラディやボウモアまで機上から確認することができました。ちょっとした遊覧飛行の気分でした。
地上に降り立つと、日差しはとても強いのですが、本土では感じなかった強い風が吹いていてオイルジャケットを着てきてよかったと痛感。
レンタカーの手続きを済ませるといよいよアイラの旅の始まりです。最初の目的地はラフロイグ。空港を出て南下してポートエレン(かつて蒸留所があったが、今はモルト・スター:麦芽製造所)を東に折れてしばらく走ると、あの“消毒薬のような香り”とか“歯医者のような香り”と形容されるラフロイグ蒸留所に到着です。
ラフロイグ蒸留所
見学ツアーの時間には少々遅刻してしまったので途中から合流。ちょうど麦芽をピートで燻しているところで、ピートの煙が充満するキルン(麦芽乾燥塔)の内部を見ることができました。
ピートの炎 キルン内部 キルン外観
その後の見学コースの中で、ウォッシュと樽詰したばかりのスピリッツを味見させてもらうことができました。ウォッシュとは麦汁にイースト菌を加えて発酵させたもので、言ってみればホップの香りをつけていないビールのようなもの。ですが実際の味のほうは強烈にスモーキーなにごり酒のような感じでした。樽詰したばかりのスピリッツ(樽の中で3年以上熟成させていないものは、まだウィスキーと呼ぶことは出来ません。)のほうは、これまた強烈にスモーキーな焼酎というのが近い気がします。
発酵中のウォッシュ 味見した樽
一通り見学を終えて蒸留所を後にして、ラガヴーリン蒸留所に寄って、アードベッグ蒸留所のカフェでランチ。豪快なシーフード盛り合わせをいただきました。
アードベッグ・カフェのランチ
ランチの後に目指すのはオー半島(Mull of Oa)の先端にあるアメリカン・モニュメント。これはアメリカ人の戦没者慰霊碑なんですが、それを見たいというよりもアイラ島の端っこまで行ってみたいというのが動機です。ポートエレンまで戻ってオー半島に入り、羊たちを避けながら砂利道を進んで行くと小さなパーキングが。車でいけるのはここまで。ここから先は羊たちが草を食んでいる間を歩いて突端を目指します。かわいらしい羊たちに奇異な目でみられながら小一時間ほど道なき道を進んで行くと(一部、湿地帯のようになっていてとても歩きづらい)遠くに石造りの塔が見えてきました。
さらに歩いていって端まで行ってみると、そこは断崖絶壁!この迫力を写真に収めたかったのですが、ものすごい風が吹いていて飛ばされそうでこれ以上端には行けませんでした。
で、いよいよアイラ島の南西端、アメリカン・モニュメントに到着。久しぶりにたくさん歩きましたが、天気も良くてとても爽快な気分。(風はすごかったですけど。)大海原に目を向けると、遠くにアイルランドの大地がうっすらと見ることが出来ます。(写真では分からないと思いますが。)
遠くにアイルランドが
さて、歩いてきたら歩いて帰らなければなりません。行きは塔を目指して歩いてきたからいいのですが、帰りはどっちに歩いていけばいいのか?と思っていたら、なんともいいかげんな感じの標識(というか、単に矢印)が立っていて、でもこのおかげで迷わずに帰ることが出来ました。
とても親切?な標識 帰りも羊達の間を
かねてから念願だったアメリカン・モニュメントに行くことが出来て大満足ということで今日はここまで。ボウモアの町に行き宿探しをすることに。思いのほか旅行者が多いようで3軒あるホテル(といっても小さなホテルですが、)は全て満室。ですが、運良く以前も泊まったことのあるB&B(ベッド&ブレックファースト:朝食つきの民宿)にチェックインすることができました。
レストランで夕食を食べた後、ボウモアの町に3軒あるパブ全てハシゴして、すっかり酔っ払いに。まだ10時前くらいで空もまだ明るいんですがもう限界なので今夜は就寝。明日はカリラ蒸留所とジュラ島へ。アイラとジュラの間、アイラ海峡はとても潮の流れが速く、ちょっと海が荒れるとすぐにフェリーが欠航になってしまうのです。以前もすぐ目の前に見えるジュラに渡ることができなかった経験があるので、明日も好天がつづきますように....zzzzz。
つづきはこちら スコットランド旅行記2005 5月5日〜
今宵はシングルモルトというチケットを片手にブラウンジャグからスコットランドへ旅立ちませんか?
旅の行程はアテンダント(バーテンダー)にご相談下さい。
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